色の三原色

■減法混色

先ほどご説明した加法混色以外にも、色が生まれる方法があります。「減法混色」です。今度は減法混色についてお話していきましょう。

色とは、反射によって私たちの目に届くものです。各々の色の光はそれぞれ反射率を持ち、その率に応じて反射された光が私たちの目にうつるとき「色」として認識されます。このとき、物体は光から波長を奪いとるフィルターとして捉えることができるでしょう。このような考え方を減法混色というのです。

減法混色の場合、色の三原色は、「マゼンタ」「イエロー」「シアン」となります。マゼンタは、明るめの赤紫色でピンクに近い色です。イエローは黄色、シアンは明るい青色で水色に類似した色となります。それではマゼンタ・イエロー・シアンを均等に混ぜ合わせるとどうなるでしょうか。

加法混色の三原色を均等に混ぜ合わせたとき白色の光が生まれたのと対照的に、減法混色の三原色が混ざると「黒」という色が生まれます。ただ、私たちが親しんでいる黒よりは濃い色ではないので、シアン・イエロー・マゼンタに「ブラック」が追加されて(CMYK)色を表現するシーンも多いです。

もしくはグリーンをプラスして、CCDカメラのフィルターに使われることもあります。

絵の具を混ぜ合わせる絵画を描くときや印刷での色の表現方法が、代表的な減法混色の利用例です。